最早最果て

 エチレンに曝したかのような

顔の造形の復旧は困難を極め

朝日と夕日の違いなども分からずに

人の形を模すだけに徹する



崩れた顔を隠す為の仮面は生活必需品となり

壊れては買い換える作業にもまた

先の優先順位をつける



それでも目玉は青い空の色を吸い込んで

視神経から脳髄を真っ青に染めるのだ



ああ

私は人なのだと

まだ心が存在しているのだと

麗しく惨い事象を実感させられて 仕舞